【CITES CoP17】会議報告③ 締約国会議始まる
会議の書類は印刷されず、条約事務局のウェブサイトに掲載されます。会議が始まる直前まで、アフリカゾウに関する会議提出書類がウェブサイトに追加されていました。
その一つとして、MIKE(ゾウ違法捕殺監視システム)とETIS(ゾウ取引情報システム)の分析は、2008年(アフリカで競売があった年)の「一度限りの象牙取引(one-off sale)」によって密猟が増加したとは言えないという結論になっていますが、MIKEの統計モデルが間違っている、他の要因を考慮すると単純ではないという反論が提出されました。
また日本政府からは23日付で3つも書類が提出されていました(CoP17 Inf. 56~58)。日本の見解や日本の制度を紹介しています。日本は象牙の取引は種の保全や生態系、地域の人々に利益があるとの意見です。
会議の開幕に合わせ、世界各地で「ゾウとサイのためのグローバルマーチ」が企画されました。時差の関係で日本ではすでに上野で行われていました。ヨハネスブルグでは会議場から少し離れた George Lea Parkを9時15分にスタートし、10時半から始まる締約国会議の開会式の前に会議場前に行進が到着しました。
グローバルマーチ参加者は「何が必要?」「ゾウ!」「何を望む?」「附属書Ⅰ!」「サイを殺すな!」「狩猟反対!」などとコールしていました。サッカーワールドカップの南アフリカ大会で知られるようになったブブゼラが吹き鳴らされ、若い参加者の声がとても賑やかでした。