『諫早湾開門請求異議訴訟控訴差し戻し審判決の破棄を求める要請』に賛同
JWCSは「有明海漁民・市民ネットワーク」の呼びかけに応じ、最高裁に宛てた『諫早湾開門請求異議訴訟控訴差し戻し審判決の破棄を求める要請』に賛同しました。
有明海にある諫早湾は1989年に「国営諫早湾干拓事業」の工事が始まり、1997年に湾を締め切る堤防の水門が閉じられました。そして養殖ノリの不作や不漁が起き、漁業者が工事の差し止めを求める裁判を起こしました。その後、水門の開放をめぐっていくつもの裁判が起こされました。
今回の要望書は、諌早湾干拓潮受け堤防排水門の常時開放を命じた2010年福岡高裁確定判決についての請求異議訴訟控訴差し戻し審で、2022年3月25日に福岡高裁は、国(農水省)側の請求を認め開門の強制執行を認めないという判決を下したため、この判決の上告審において原判決の破棄を求める要請です。
JWCSは2022年9月に、ワイルドライフ カレッジのフィールドワークを宮城県の蒲生干潟で行いました。そこでは津波から生態系が回復している様子と、一方で巨大堤防建設や震災復興の工業団地造成と火力発電所建設などが住民の声を聞かずに進められた話を伺いました。
諫早湾開門請求は、自然および人々の暮らしに関わる問題の一つであり、また裁判が暮らしている人の声を届ける手段として機能するために、この要望に賛同しました。