【CBD COP10レポート】会議は続く・・・

 意見のまとまらない議題については、主張したい国が集まって議論する「コンタクトグループ」で意見の調整をします。
 27日水曜日朝、会議場に行くとコンタクトグループが完成させた決議案が山積みになっていました。この案を作業部会で検討します。朝の作業部会は、こうしたコンタクトグループの議長からの報告で始まります。

 第二作業部会では、資金メカニズムの検討が終わったと議長のインドから報告がありました。保留になっていた議題が作業部会で検討されます。

 同時進行で閣僚級会合も開かれています。でもその会場には報道関係者しか入れません。閣僚級会合が作業部会で煮詰まっている文案を進展させることを期待しています。

 

 今日は第一作業部会で侵略的外来種の議題が採択されましたが、バイオ燃料に関係するパラグラフは、バイオ燃料問題のコンタクトグループの結果と整合性をとることを事務局が保証するという条件つきです。
 このように他の議題の足を引っ張っているのがバイオ燃料、遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)、条約実行のための資金問題です。

 今日の作業部会は夜10時半過ぎまで続けられました。第一作業部会は気候変動、第二作業部会は新戦略計画が議題でしたが、通訳の時間切れのため、議論の途中で会議は終了しました。
( 動画配信・作業部会は日本語通訳あり http://webcast.cop10.go.jp/ondemand.asp )

 決議文のニュアンスの違いが政策の違いにつながるので、会議では言葉選びが延々と続きます。世界中の言葉の違う人たちが、どの言葉だったら合意できるのか辛抱強く探っていく姿を見ていると、言葉を獲得し、争いをやめて話し合いで解決しようとする人類の歴史に思いが飛びます。

 でも語る内容はいつまでも自国の利益の主張ではなく、地球の未来のために譲歩しましょう、になってほしいです。

JWCS 鈴木希理恵