【CITES CoP16】カメ、ヤモリの取引規制強化

ワシントン条約締約国会議CoP16 6日目の委員会1はカメやヤモリなど日本ではペットとして取引される生き物が議題でした。

 
ミドリヤモリは鮮やかなグリーンがコレクターに人気だそうで、ニュージーランドが附属書Ⅱに掲載を提案していました。この提案はコンセンサスで採択され、日本もこの提案には賛成していました。ミドリヤモリについてのサイドイベントが開かれ、力を入れてアピールしていました。

 ミドリヤモリの提案一部和訳 

 
 
 今回の締約国会議の特徴の一つは淡水カメ、リクガメの提案がたくさんあったことです。提案国は中国と米国、ベトナムそして日本でした。どれもコンセンサスで採択されました。

 

 
 ただ、べトナムが附属書Ⅰに掲載を提案したカメが、中国と米国が提案したたくさんのカメの附属書Ⅱ掲載提案の中に含まれるため、条約のルールに従い、附属書Ⅰになれませんでした。日本からのリュウキュウヤマガメの附属書Ⅱ掲載の提案も、中国・米国の提案に含まれるため、含める形でコンセンサスで採択されました。
 
 
 
爬虫類で投票になったのはワニで、コロンビアとタイの3種の地域個体群を附属書ⅠからⅡにする提案でしたが、どれも3分の2に達せず否決されました。タイの「イリエワニ」「シャムワニ」については、野生個体の輸出は割り当てゼロにする提案でした。養殖ワニの国際取引ができるようにしたいということでしょう。日本は「タイはシャムワニの保護を行っているので、支援する」と発言していました。

 
(鈴木希理恵 JWCS理事)