クマとの共存 普及啓発しています

環境省によると、2023年度7月末までの人身事故発生件数は、2010年度以降の同時期と比べて最多の56件でした。出没件数の多い年はとくに10月の人身被害が増える傾向があり、とくに今年は冬眠前のクマが食べる堅果類(どんぐり)が東北地方で凶作と予想されているため、警戒を促しています。

参照:令和5年度 クマ被害対策等に関する関係省庁連絡会議(概要)

JWCSは、ワイルドライフカレッジ2023のカリキュラムとして、8月5-6日長野県伊那市でツキノワグマによる被害対策と保全を学ぶフィールドワークを開催しました。
その中で、講師の瀧井暁子さん(信州ツキノワグマ研究会)から、事故防止のため「クマは身近にいる」と認識して対応するよう学校などで普及啓発をしていると伺いました。
またワークショップでは、クマと人間の双方に不幸な接触をなくすため、「人間の周りにはおいしいものがある」「人間は怖くない」とクマに覚えさせないための対策を学び、実際にクマがひそんでいた人家近くの藪の刈払いのお手伝いをしました。

クマと人間の共存は、まず知るところから。

JWCSはポッドキャストを使ったラジオ番組「生きもの地球ツアー」でクマの話題を取り上げ、共存のための普及啓発をしています。
ぜひご視聴ください。またSNSでの拡散も歓迎です。

第25回 ツキノワグマを保全するのはなぜ?(2023年8月31日配信)
【ナビゲーター】杉山 莉音 (JWCSインターン生)
【ガイド】 瀧井 暁子(信州ツキノワグマ研究会)

第12回 九州のクマは絶めつしてしまったの?(2022年7月13日配信)
【ナビゲーター】鈴木希理恵 (JWCS 事務局長)
【ガイド】山崎晃司教授 (東京農業大学教授・IUCN SSC クマスペシャリスト)